ブドウの新芽にニセアカシアの花etc… 何でも揚げちゃう、天ぷら大好き信州人

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こんにちは!
東京から長野県東信州移住して14年、現地スタッフのらん・ぶるす子です。

みなさん、信州人が好きな食べ物ソウルフードって何だと思いますか。
そば? おやき?

それらももちろん正解なのですが、私が思うに「天ぷら」ではないか、と。

今回は、信州人の「天ぷら愛」と、信州ならではの意外な天ぷらネタについてご紹介したいと思います。

信州人が自分たちで気づいていない好物、それは天ぷら

長野県に移住してから気づいたことの1つが、地元の方がとにかく「天ぷら好き」なこと。いや、日本全国どこの県の人だって、「天ぷら」は好きでしょ。そんな声も聞こえてきそうですが、他の地域とちょっと違うのは、信州の人は「えっ、そんなものまで!」と思うような「ネタ」まで揚げちゃうこと(どんなネタかは後に詳しく説明しますね)。

こちらはタラの芽の天ぷら。これは天ぷらネタとしては珍しくありませんが、これから意外なネタが続々登場!

さらに興味深いのは、おそらく信州の方は自分たちが「天ぷら大好き県民」ということに気づいていないこと! 私が「信州の人って天ぷら好きだよねぇ」というと、「え? そうかな?」という顔をされます。

話はちょっとズレるようですが、日本語教育の世界で「気づかない方言」という言葉があります(実は私、外国人の方に日本語を教えるボランティアをしています)。これは「その地域だけの限られた言い方であるにもかかわらず、地元の人はそれに気づいていない言葉」のこと。親も先生もまわりの人みんな当たり前のように使っているから、それが「方言」だとは気づかずに「標準語」だと思っているんですね。

天ぷらはまさに信州人にとって「気づかない好物」。あまりに「当たり前」の存在なので、とりたてて好物だと気づいていないのではないでしょうか。

山菜はテッパン! 野沢菜漬けもコロモをつけて揚げちゃう!

では、いよいよ信州の人はどんなものを天ぷらにしているかご紹介しましょう。春はやはり山菜ですね。信州は山国なので、フキノトウタラの芽コシアブラなどの山菜が豊富なんです。あの、サクサクのコロモの中からたちのぼる、なんともいえない独特の香りほろ苦い味は春の到来を感じさせますよね。

そして、山菜の時期によく食べる意外な天ぷらネタがあるんです。それは「野沢菜漬けの天ぷら」。

これは前の年の暮れに漬けた野沢菜を、水分をよく切って、コロモをつけて揚げたもの。野沢菜漬けはもう少したつと時期的に傷んでしまうので、こうして食べようというわけですね。これを初めて食べたとき、関東圏で育った私には漬物を揚げるという発想自体がなかったので、衝撃でした!

信州では野沢菜を大量に漬けて、そのまま食べたり、古くなると油炒めにして食べたりします。

でも、漬物ってキムチでも高菜でもチャーハンにするとおいしいように油との相性バツグン! 天ぷらにしてもおいしいのは当たり前だと、想像がつきますよね?

あと、先日は遊びに行ったお宅では、ナズナ(いわゆるペンペン草)の天ぷらをいただきました。水菜のようなシャキシャキ食感でおいしかったですよ!

こちらがナズナ。実(ハート型のもの)ができると葉っぱが固くなってしまうので、実ができる前のものを揚げるそうな。

ワイン生産者やブドウ農家さんだけの特権、ブドウの新芽の天ぷら

それと、ワイン用ブドウ、生食用ブドウを育てる農家さんたちの間で、「今だけのお楽しみ」として食されているのが「ブドウの新芽の天ぷら」こちらの記事でも書きましたように、信州はワインの産地としても有名。私が住んでいる東信州は「千曲川ワインバレー」と呼ばれ、ワイナリー、ヴィンヤード(ワイン用ブドウ畑)の集積地となっています。また、ナガノパープルシャインマスカットなど、生食用ブドウの産地でもあります。

ブドウ栽培においては5月ごろに「芽かき」といって、ブドウの新芽を間引く作業があります。その間引いた新芽をさっと揚げて塩で食べるんです。口に含むと、ほんのり酸味があり、若葉の香りが鼻に抜ける爽やかな味。もちろん、ワイン(特に白)にピッタリです!

ワイン用ブドウの新芽の天ぷら。

スーパーでは売っていませんので、農家さんの作業のお手伝いをしたりして仲良くなるともらえるかも!?

ほかにも5~6月のお楽しみはニセアカシアの花やネギボウズも!

これからのシーズンは窓を開けてドライブしていると、信州の里山からふんわりと甘い香りが漂ってきます。それが「ニセアカシア(ハリエンジュ)」の花。スーパーや道の駅などで「アカシアのはちみつ」をよく見かけますが、これって「ニセアカシアの花」からミツバチが採取した蜜のことだそう。

ニセアカシアの花を摘んだもの。いい香りがしますよ。

このニセアカシアの花房も信州では天ぷらにします。揚げたてを口の中にほおばると、ほのかな甘みと香りが口の中に広がり、初夏の訪れを感じます。

最近は「エディブルフラワー」といって食べられるお花もありますが、信州の方々はそんなブームのずっと前からお花を食べていたんですね。

揚げるとこんな感じ。ちょっとコロモが厚かったかな?

もう一つ、6月ごろに登場するのが「ネギボウズ」。タマネギの花芽です。普段は捨ててしまいがちな部分ですが、これがまたおいしい! 少しほろ苦く、サクサクの衣と相まって、ビールのおつまみにも最高です。

さきいかやまんじゅうまで天ぷらに!?

どうですか? 天ぷら食材の自由さではもう信州の右に出る県はないのでは? と思いますよね。いえいえ、まだまだネタは尽きませんよ!

たとえば、「さきいか」。そう、スーパーやコンビニで売っている、あのビールやお酒のおとも乾きものです。揚げることでイカのうまみが凝縮して、これまた意外なおいしさなんですよ。これは、家庭のみならず、信州の居酒屋さんでも見かけるもので、“海なし県”ならではメニューといえるかもしれません。

極めつけは「まんじゅう」。日常的に食べるわけではないですが、信州ではお彼岸やお盆のお供えものといえば「天ぷらまんじゅう」と決まっています。もともとは中南信の風習のようですが、最近では東信州でもその時期になるとスーパーで見かけます。最初に見たときには「信州人、まんじゅうまで揚げるのか!」とちょっとビックリしました。「天ぷらまんじゅう」用のまんじゅうが売られていることもありますよ。

あと、お盆や大晦日など家族や親せきがたくさん集まるときのごちそうも天ぷらです。

「天ぷらにすれば間違いない!」というナゾの信仰

 では、なぜ信州の人はこんなさまざまなバリエーションの食材を天ぷらにし、何かにつけ食べるほど天ぷらを愛しているのでしょうか? 私が、生まれも育ちも信州の「ネイティブ信州人」の友人に聞きましたところ、ちょっと考えてから、こんなふうに答えました。

天ぷらにしておけば間違いないから

どうやら、この「間違いない」には2通りの意味があるようです。1つは、天ぷらは素材そのままのおいしさを活かす調理法ですから、「マズくなるわけがない」=「間違いない」ということ。

もう1つは、しっかり火を通すことでアクや食中毒菌を死滅させることができるので、アクがある山菜やちょっと古いものを食べるときでも「まあ、お腹をこわすことはないだろう」ということのよう。天ぷらまんじゅうももともとは仏壇にお供えして固くなったものをおいしく食べるために天ぷらにしたのが始まりといいますし、古くなった野沢菜漬けの天ぷらもそういう発想ですよね。

手前は「間引き」したニンジンを葉っぱごと揚げたもの。どんなものもムダにしないのが信州人。奥は春菊。

「間違いない」。この答えには信州人の天ぷらに対する絶大な信頼と偏愛が現れている気がします。

カラッと揚げるコツはコロモにあり。ご当地てんぷら粉の「花ころも」

どうですか? ブドウの新芽とかニセアカシアの花とか、首都圏ではなかなか手に入らないものもありますが、イカのくんせいやまんじゅうなどスーパーやコンビニでも手に入る食材もありますし、ちょっとトライしてみたくなった方もいるのでは?

でも、中には「家で天ぷらをしても、どうしてもカラっと揚がらないのよね」と思った方もいるかもしれません。

そんな人におすすめなのが、長野県民御用達のてんぷら粉花ころも」。これ、東信州のスーパーならほぼ確実に見かける商品で、信州の天ぷら文化を支える名脇役なんです。花ころもを使うとコロモがサクッと軽く仕上がって、時間が経ってもべちゃっとしない。まるでプロの味になります。

東京に住む私の友人にもこれを教えてあげたところ、「ホント、上手に揚がる!」と評判で、信州に遊びに来たときには地元のスーパー「ツルヤ」でこれを買って帰るほど、知る人ぞ知る人気商品です!

移住や二拠点居住で味わえる、季節ごとのお楽しみ、これぞ天ぷら

都会にいた頃は「天ぷら=外で食べる特別な料理」というイメージでした。でも、信州に来てからは、「天ぷら=旬を感じる日常のごちそう」に変わりました。

天ぷらのネタはスーパーで買えるものもありますが、たいていは自分で摘みに行ったり、ご近所さんからいただいたりするものがほとんど。旬を楽しみ、食を通じて地元の人とつながる。これぞ地方暮らしの贅沢なのではないでしょうか。

「わー、いいなぁ。私もこんなふうに自然とともに暮らしたい!」「旬を楽しみたい!」「私も家族や仲間と季節の食卓を囲みたい!」…… そんなふうに感じたあなたは信州の田舎暮らしがきっとフィットするはず。信州への移住二拠点居住を考えておられる方はまずは一度、「天ぷらネタハンティング」にいらしてみてはいかがでしょうか。

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