群馬県現地スタッフの唐澤と申します。
群馬県渋川市伊香保町の伊香保温泉の山あいに、ひときわ目を引く建物があるのをご存じでしょうか。日本にいながら、まるで台湾を訪れたかのような景色が広がる場所―台湾仏教・佛光山法水寺(ぶっこうざん ほうすいじ)です。
今回、実際に現地を訪ね、その空気感や魅力を肌で感じてきました。
伊香保の自然豊かな山あいに建つこの寺院は、単なる観光スポットを超え、訪れる人の心を不思議な感覚へと誘う“天空の寺院”として注目を集めています。
法水寺の詳細はこちらをクリックしてご覧ください→「法水寺」
目次
台湾の仏教が日本に根付いた場所
法水寺は、台湾を拠点とする仏教宗派「臨済宗佛光山」の日本大本山として2018年に建立されました。
佛光山は1967年に台湾・高雄で開山し、台湾最大級の仏教宗派として世界各地に分院や道場を展開しています。その数は300以上ともいわれ、アジアのみならず欧米・オセアニアにも広がる国際的な宗教ネットワークです。
日本では東京・山梨・大阪などに道場がありますが、伊香保にある法水寺はその日本における本山として位置づけられています。
伊香保という土地が選ばれた背景には、群馬県と台湾南部・高雄市との友好協定など、歴史的・文化的なつながりも少なからず関係していると伝えられています。
群馬県と台湾・高雄市のつながりについて
群馬県と台湾南部の高雄市には、観光・文化・人的交流を中心とした長年の友好関係があります。とくに知られているのが、高崎市と高雄市が友好都市(姉妹都市)関係にあることです。
高崎市と高雄市は、経済や文化交流、学生交流などを通じて関係を深めてきました。台湾は親日的な地域としても知られており、群馬県内でも台湾との交流事業や観光プロモーションが継続的に行われています。こうした背景のもと、県や市町村レベルでの交流が積み重なり、宗教・文化分野での結びつきへと発展していった流れがあります。
台湾最大級の仏教団体である「佛光山」は、教育・文化・福祉を重視する開かれた仏教を掲げ、海外でも地域社会との共存を大切にしてきました。その理念と、国際交流に積極的な群馬という土地柄が重なり、日本における拠点として伊香保の地が選ばれたと考えられています。
単に「海外の寺院が建てられた」というだけではなく、
日本と台湾の友好関係、群馬と高雄を結ぶ人的・文化的交流、温泉地・伊香保が持つ受容性の高い観光文化
こうした要素が重なり合った結果として、法水寺はこの場所に根付いているのです。
伊香保の高台に立つ異国の佇まい
法水寺の魅力は、まずその建物の外観とロケーションにあります。伊香保温泉街から車で10分ほど、標高700メートル前後の高台に位置する境内は、目の前に赤城山や渋川市街の眺望が広がり、登るほどに心が軽くなるような特別な空間です。
寺院入口には大きな門があり、その先には長く続く階段(約238段)が参拝者を迎えます。階段の両脇には可愛らしい小僧像がずらりと並び、登る人を励ましてくれるようです。階段を登り切ると、眼下に広がる景色とともに、赤・橙色を基調にした台湾風の建築が目に飛び込みます。
日本の寺院建築とは一線を画す色彩と造形は、まさに台湾にいるかのような錯覚すら覚えます。この土地の景色と異国の混ざり合いが、訪れた人の記憶に深く刻まれるのです。
境内の見どころと体験プログラム
法水寺の境内は、単なる写真スポットではありません。歩を進めると、以下のような見どころや体験が待っています。
大雄宝殿(本堂)― 静けさの中に立つ白い仏像
法水寺の中心となる建物が、大雄宝殿(だいゆうほうでん)と呼ばれる本堂です。堂内に足を踏み入れると、まず目に入るのが、白く輝く大きな仏像。装飾を抑えた清らかな姿は、見る者の心を自然と落ち着かせる不思議な力を感じさせます。
この仏像は、台湾仏教・佛光山の教えを象徴する存在であり、華やかさよりも「静」「清」「調和」を重んじた造形が特徴です。日本の寺院でよく目にする木彫仏や金色の仏像とは異なり、白色を基調とした姿は、どこか現代的でありながら、深い精神性を感じさせます。
堂内は天井が高く、自然光がやわらかく差し込む設計となっており、昼間は照明に頼らずとも十分な明るさがあります。静まり返った空間の中で仏像と向き合っていると、観光地にいることを忘れ、自然と呼吸が深くなるような感覚を覚えました。
参拝は宗派や信仰を問わず誰でも可能で、形式にとらわれず、静かに手を合わせるだけでも心が整う場所です。伊香保観光の途中で立ち寄ったとは思えないほど、精神的な余白を与えてくれる空間だと感じました。
慈悲殿の千手観音 ― 祈りを包み込む圧倒的存在感
本堂とは別に設けられているのが、「慈悲殿(じひでん)」に安置された千手観音像です。こちらは法水寺の中でも特に印象に残る存在で、初めて目にした瞬間、その迫力に思わず足を止めてしまいました。
千手観音は、無数の手で人々を救うとされる慈悲の象徴。その名の通り、何本もの手を広げた姿は、見る角度によって表情が変わり、どこから見ても見守られているような感覚を覚えます。金色を基調とした荘厳な造形は、先ほどの白い仏像とは対照的で、力強さと包容力を同時に感じさせます。
慈悲殿の空間はやや照明を落とした設計となっており、像そのものが浮かび上がるように演出されています。そのため、像の細部――手の一本一本や衣の流れ、表情の穏やかさまでが際立ち、仏教美術としての完成度の高さも感じられます。
観音像の前に立つと、願い事をするというよりも、自分自身の心を見つめ直す時間になるように感じました。忙しい日常の中で、知らず知らずのうちに溜め込んでいた感情が、静かにほどけていくような、そんな場所です。
禅堂・写経堂・御朱印所
一階部分には禅堂や写経体験ができるスペース、御朱印所もあります。
べジカフェ「滴水坊」
境内には台湾料理をアレンジしたヘルシーなベジカフェ「滴水坊」も併設されています。台湾の伝統料理を感じさせる料理を味わいながら、静かな時間を過ごせるスポットです。眺望を楽しみつつ身体に優しい食事ができるのも、法水寺ならではの楽しみといえるでしょう。
写真映えと絶景スポット
法水寺はそのフォトスポットとしての魅力も大きな話題となっています。長い階段を登った先で振り返ると、山並みと広がる景色がまるで「空の上にいる」ような錯覚を覚えます。青空をバックにした鮮やかな門と本堂のコントラストは、日本のどこにもない風景として人気です。
また、境内には台湾風の装飾や彫刻、精巧な細工が施された空間が点在しており、写真好きな旅人にとって撮影の宝庫となっています。季節ごとに異なる表情を見せる自然の景色と相まって、何度訪れても新しい発見があるでしょう。
映画『キングダム 大将軍の帰還』のロケ地にもなった法水寺
佛光山法水寺は、その異国情緒あふれる佇まいと壮大なスケールから、映画『キングダム 大将軍の帰還(KINGDOM)』のロケ地として実際に撮影に使われた場所としても知られています。
『キングダム』は中国の春秋戦国時代を舞台にした人気作で、実写映画シリーズも大きな話題を呼んでいます。劇中には多くの戦場や宮殿、異国の風景が登場しますが、法水寺の独特な建築と景観は、作品の世界観に溶け込むロケーションとして選ばれたとされ、多くのファンが“聖地巡礼”として訪れるスポットにもなっています。
映画ファンや観光客の間では、法水寺の階段や本堂周辺の風景が作品の世界観を彷彿とさせるとして“聖地”として語られています。
作品中の具体的なシーンとの紐づけは公式発表こそありませんが、訪れてみると映画を思い出す風景が多く、鑑賞後のロケ地巡礼スポットとしても楽しめる場所となっています。
境内の階段や本堂を背景にしたシーンは、劇中で重要な場面として登場しているとの声もあり、映画を観た後に見ると、また違った視点で法水寺を楽しむことができます。
下の駐車場付近にある像の正体は?
大きな像は「大黒様」ではなく、布袋尊(ほていそん/布袋和尚)」です。
布袋尊は台湾仏教において重要な存在で、笑顔と寛容、福徳を象徴する仏さまとして親しまれています。
参拝者を最初に迎える場所に安置されているのも、「まず心を和ませてから境内へ」という意味が込められているように感じました。
アクセスと基本情報
住所:〒377-0102 群馬県渋川市伊香保町伊香保637-43
参拝時間:2月〜11月 9:00〜17:00、12月〜1月 9:00〜16:00
拝観料:無料(体験プログラムは要予約)
アクセス:渋川・伊香保ICより車で約20分、JR渋川駅からバス・タクシーで約30分
参拝や観光にかかる費用は基本的に無料なので、伊香保温泉と合わせて気軽に立ち寄れるスポットです。また、駐車場も完備されており、車でのアクセスが便利な場所にあります。
訪れて感じたこと——異文化と日本の融合
私自身が法水寺を訪れた際、一歩境内に足を踏み入れた瞬間から、そこが日本でありながらどこか異国に迷い込んだような不思議な感覚に包まれました。日本の寺院とは違う鮮やかな色彩、空間の広がり、そして心静かに過ごせる居心地の良さは、伊香保という日本の観光地に新たな魅力を吹き込んでいると感じました。
多くの観光客が参拝に訪れるのはもちろん、座禅や写経を通じて自分と向き合う旅の一部として組み込むのもおすすめです。子どもから大人まで、宗教的背景を問わず受け入れてくれる寛容さも、この寺院の大きな魅力だと思います。
まとめ:伊香保の旅に新しい風を
伊香保温泉を巡る旅は、温泉・石段街・グルメだけではありません。台湾の文化・仏教美術・異国情緒が息づく「法水寺」は、訪れる人の旅を一段と豊かにしてくれるスポットです。
伊香保を訪れた際には、ぜひこの“天空の異国寺院”で心静かなひとときを過ごしてください。見上げる山の景色、足元に広がる街並み、そして境内に漂う平穏な空気が、きっとあなたの旅に忘れられない一ページを刻んでくれることでしょう。
日本マウントでは群馬県(前橋市、桐生市、嬬恋村など)の不動産物件をHPでご案内しております。
お求め安い田舎暮らし物件、中古別荘もありますので拠点に観光や趣味で楽しむあこがれの別荘ライフも夢ではありません。
群馬県エリアで、別荘・田舎暮らしはいかがでしょうか?
群馬県の田舎暮らし物件、中古別荘☚クリック
前橋市の物件☚クリック
桐生市の物件☚クリック
嬬恋村の物件☚クリック
今日もありがとうございました。
皆さまにとって幸せな1日でありますように
その他の「群馬県」関連物件をご紹介
***********information***********
【別荘、田舎暮らし物件の不動産購入】のご相談はこちらへ
ご相談は、日本マウントホームページの問い合わせフォームからどうぞ!
売却のご相談
も承りますのでお気軽にお寄せ下さい!
本社と現地スタッフのネットワークでいち早く対応します
【日本マウント】田舎暮らし中古住宅専門の不動産会社です
東京都品川区平塚2-5-8五反田ミカドビル3F
営業時間 > 月~金 9:00~18:00 / 土・日・祝日 9:00~18:00
電話 > TEL:03-6451-3960
★公式サイト:https://resort-estate.com/
★全国の物件なら「いなかも家探し」:https://resort-bukken.com/
★物件売却のご相談(無料):https://resort-estate.com/baikyaku
日本マウント公式instagram
別荘地での暮らし・地方移住に役立つ情報を
日々発信中!
https://www.instagram.com/nihonmount/
【不動産会社様へ】無料で物件掲載、反響が直に届くサービスの紹介
★無料で物件掲載について:https://resort-bukken.com/keisai






















コメント