トルコで考えた日本の田舎移住と別荘保有のヒント 後編 資産価値を生むリノベーション編

八ヶ岳・蓼科・北杜市の情報

皆さんこんにちは、八ヶ岳エリア現地コーディネーターの山田です。

記録的な寒波が続い二月の日本海沿岸、八ヶ岳山麓も例年以上の

厳しい寒さでした。ただいつもなら雪と格闘しているはずの清里も

今年は非常に少ない印象です、そして例年よりも厳しい乾燥の為、

火の取り扱いに関する注意が地域の防災放送で頻繁に伝えられています。

北杜市では、須玉町、長坂町で大きな火災があったばかり、全国版で

ニュースにもなった山梨県下での山林火災、1月18日に笛吹市春日居町に

ある大蔵経寺山の山頂から北に1.2kmで出火した火災は1月27日にやっと鎮火。

今現在ニュースで報じられている、山梨県大月市猿橋町小沢付近の林野火災と

岩手県大舟渡市の火災、やはりかなり乾燥した状態の上、海からの風で延焼が

広がっている様です。地方は都市部と違って日常生活で裸火を扱う機会が多く

この時期は特に注意が必要となります。「春先に要注意の5K」は天気に関して

の用語ですが。「花粉」・「黄砂」・「乾燥」・「強風」・「寒暖差」季節の変わり目を

迎える生活の中で体調管理も含めて注意したいところです。

清里の空

乾燥によりカラカラの空気が漂う高原地帯

さて今回は前回に引き続きトルコ渡航で感じた世界規模のインパウンドと日本は、都市部以外のローカルエリアでの観光資源と保守、そして観光旅行者の求める本質的なニーズについて、トルコでの視察写真と共にお伝えできればと

思います、よろしくお付き合い下さい。

トルコで考えた日本の田舎移住と別荘保有のヒント 前編 トルコの歴史

イスタンブール再開発

イスタンブールでは景観にそぐわない建物を解体し歴史的建造物をリビルドする 開発が盛んに行われている。

イスタンブール再開発

イスタンブールのヒストリカルディストリクト

アナトリア地方観光開発整備 地方に点在する遺跡

今回の渡航でトルコ主要都市イスタンブール、アンカラ、イズミル、コンヤ、

アンタリヤ、カイセリを巡ってきましたが、各都市共通して商業・工業が盛んで

活気に満ち溢れトルコが現在、国としての高度成長期にある事を実感しました。

ローマ帝国時代の遺跡

掘れば出土する遺跡の断片

トルコ都市部及び地方都市部はともに何処を開発しても遺跡が出土すると云われ、

一般の戸建て住宅の庭にもローマ帝国時代の石柱の一部が転がっていたり、沓踏台

にしたり!?してそこら中にただの石と同じ扱いでおいてあります。私たちが縄文時代の

痕跡をありがたがるのとはかなり違った意識ですが、それ程トルコは多種多様な

文化と為政者によって統治されてきた重層的歴史を持つ国なのです。

イスタンブール市内

開発によって出土した遺跡群、博物館員による鑑定を待つ

イスタンブールで過ごした小さなホテルのロビーにはリノベーションの為

地下掘削中に遺跡が出土したためプランを変更しロビーフロアを

強化ガラスにして足下に遺跡を鑑賞できる趣向にしてありました。

イスタンブール市内ホテルのロビー

イスタンブール市内ホテルのロビー 足元に遺跡

イスタンブール市内ホテルのロビー

ちょっと落ち着かないかもしれません(笑)

 

地中海沿岸のトルコ最大の海浜保養地 アンタルヤ

アンタルヤの夜景

アンタルヤは紀元前150年頃にベルガモン王国アッタロス2世により海軍基地として

アッタリアと名付けられ開港したと云われています。地中海に面したこの町は気候も良く

年間300日以上も晴天に恵まれる稀有のロケーションで、地中海沿岸のリゾート地としては

一番長く海水浴が楽しめるビーチがあり観光資源も豊富です、近年はロシア・ウクライナ戦争

でトルコ、エルドラン大統領の仲介により両国外相が会談した場所としても話題に。

この戦争により両国から戦争を避ける移住者が著しく増加、1970年代から続く外国からの

観光投資規模が膨れ上がり、観光経済も過去に類を見ない程活発化している。

アンタルヤ市カレイチのシンボル

ハドリヌス門ー西暦130年ローマハドリヌス帝が街の統治を記念して建造。

当然都市経済が活況を呈すると多くの物資が流れ込み、特に嗜好品や調度品がより

高値で取引されるようになります。インドネジアのバリ島やサウジアラビアのドバイも

そうですが、独自のリゾート文化が醸成され投資対象となる施設の調度品や供される食事は

その国の、そしてその地方独特のフォークロアやキュイジーンによって、訪れる観光者の

五感を堪能させる方向性に至ります。

アナトリアンラグ

貴重なラグも集まってくるアンタルヤの街

ホテルの朝食

ホテルの朝食この後次から次へと運ばれてくる料理に驚愕する。

カレイチ旧市街地が多くの観光客を魅了する理由

一見アンタルヤ市の繁華街は何処の都市部とも変わらない賑わいがあり、ヤシの木が茂る

雑踏の観光地の様に思うのですが、古代都市の城塞の内側である旧市街地カレイチに一歩足を

踏み入れると、何故アンタルヤが人々を魅了するのかが良く分かります。城塞は石積で

断崖絶壁にそびえる塔とあの地中海独特の海の色にカレイチのマリーナを見下ろすと、

ここには、グローバルサプライチェーンのホテルやレストランの看板や建物が無い事に

気付かされます。オスマン家屋の街並みが続き、雨の少ない気候の為、石畳の路に

所狭しとイスとテーブルが並び、どれがどのカフェの物わからない程、適当な席に

着くと間髪いれずチャイが運ばれ、ミュージシャンがながしで絶え間なく音楽を奏でる。

夜な夜な賑わい続ける石畳の小径に港から響く汽笛と町に響くイスラム礼拝のアザーン。

アンタルヤ市カレイチのcafe

アンタルヤ市カレイチのcafe心を癒す夜の街並み

アンタルヤ市カレイチ地区

 

アンタルヤ地方にみる、田舎暮らし物件や別荘別件を選ぶヒント

カレイチの街で過ごした時間は色々なヒントを与えてくれました。

石畳の小径の奥に佇むホテルは、古い民家を改装した小さな施設で朝食は二件先の

別のオスマン様式の民家、集落一帯にホテルの客室が散らばっていて、それぞれの形や

設備もバラバラですが、石積の家屋を最小限リノベーションして仕上げられていました。

そして空間演出に必要な調度品は、その地方文化を色濃く反映して、美しく設えられ

訪れる人々をあたかも繁栄を極めた時代へと迎え入れてくれます。

アンタルヤ市カレイチのオスマン洋式の建物

アンタルヤ市カレイチのオスマン洋式の建物

日本のリゾート物件を探し回り陥るジレンマ

私たちが日本のリゾートエリアや田舎と呼ばれる地域で家屋を調査する時、ほぼ間違いなく

昭和の後期以降に建てられた家屋が殆んどです。日本の気候風土に合わせた技術による

建材を利用した家屋は耐久年数は30年程で、多くの家屋は何らかの修繕が必要な状態です。

私たちは何かを購入する時、其の物の状態に完璧を求めがちで、計画した予算内で出来る

け良い状態の物を探します。更に設備や表面上の仕上がり、部屋数や、快適性、に重点を

置いていて、当然経年劣化している中古家屋には私たちが考える基準に満たないケースが

多く、探し回る時間と労力で物件探しに疲弊してします。

ネヴシェヒル カップドギア

常に建築され拡張される遺跡を利用した街

しかしトルコで感じたのは、アンタルヤでもイスタンブールでもネヴシェヒルの

カップドギアでもそうですが、ほぼ朽ちかけた建物を見事に再生していました。

極端な人は瓦礫の土地から遺跡を掘り出して住居に仕上げていました(笑)

ネヴシェヒル  カップドギア

瓦礫のように見える遺跡再生現場

彼らは何を基準に建物を購入しているかと云うとその家屋のある周辺景観に基準を置いています。

景観変性の少ない場所、観光資源として十分成立しているところ、文化・民族的価値のあるところ、

そういった選択基準で物件を見ていくと、家屋はおまけ程度で、リノベーション前提で計画を

進めていく事になります。そして最終的に売却時に資産価値が高められた状態で手放し、

次の物件購入の資金になるのです。

イスタンブールガラタ地区

イスタンブールガラタ地区の売りビル、投資としてみても将来性のある物件が 多く市場に出回る。

 

リゾート物件をリノベーションする際に留意するべき点

建物のリノベーションを行う際、出来るだけ日本の文化的価値観や

地域文化の要素を残すか新たにコンテンツとして改築・修繕計画に

加える事をお勧めします。

ネヴシェヒル  カップドギア

うまく再生しながらリノベーションを果たしたホテルの一室

 

何故か?それは失ってしまうと再現が難しい価値観だからです。

生活や滞在時に不便だからといって取り除いてしまい合理性を追求すると、

他の数多ある物件との差別化・区別化が出来ず、今後大きくなっていく

海外投資家や購入層の視野からはじかれてしまうからです。

例えば畳は不便だからフローリングにした、床の間・仏間を潰してクローゼットにした、

縁側が朽ちたのでウッドデッキにした、障子や襖を排してドアにした、等々。

昨今のインバウンド需要でも見られる事ですが、自分たちの知らない文化や

地域性に興味を持ち体験したり、異文化を享受する事を目的とした経済活動が

今後も盛んになると予想されるからです。

ネヴシェヒル  カップドギア

使われる部材も博物館ゆきの代物が多い

上記の様な事から、物件を探されている方々は、視点を変えてみる事をお勧めします。

イスタンブール 

イスタンブールの街自体がリノベーションの成果 ローマ帝国時代の石積みにビザンチン時代の補修。

如何でしたか、二回に渡って長々とお付き合いありがとうございました。

皆様の田舎暮らし移住や別荘ライフ実現の一助になれば嬉しいです。

それでは!ご案内でお会いしましょう!

イスタンブールのモスク

さよならイスタンブール!!

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