皆さま、こんにちわ、7月も終わり、夏真っ盛りの八ヶ岳より
ブログを投稿しております。八ヶ岳現地コーディネーターの
山田です。ここ近年リゾートエリアとしてだけでなく定住先と
しても認知度が上がってきた八ヶ岳エリアですが、以前は首都圏
エリアからの問い合わせが多く、私のお店にお見えになる方から
の別荘・定住の相談も含めてこのエリアに興味を示す方々の
ほぼ90パーセントが東京を中心とした近郊エリアからでした
2020年新型コロナ感染症パンデミック発生以降、八ヶ岳エリアへ
興味を示す方々が、首都圏だけでなく中京圏、近畿圏からも多く
印象的です。私は神戸出身ですが、当時は八ヶ岳は全く知らず、
白馬・蓼科をかろうじて知っている程度でした。大阪周辺で
全国に通用する別荘エリアと言えば、唯一京都南禅寺くらいで
しょうか。勿論、近畿にも和歌山県マリーナシティや須磨海岸
有馬温泉郷、色々と名所はありますが、別荘地と云うよりは
観光地といった方がいいかもしれません。首都圏に対しての軽井沢や
熱海、箱根に、葉山、鎌倉のような別荘地は、関西圏には思い浮かびません。
色々調べてみると、阪神間には阪神間の独特の居住地文化があります。
目次
大阪の独特の商売立地
元々大阪は天下の台所、豊臣秀吉の治政の頃より一間四方の場所があれば
商売がはじめられると云われ,あらゆる場所が商売の立地とされてきました。
「二度づけ禁止」で有名な串カツ店も、大阪梅田の地下街通路に奥行き1間
一寸の店構えで、カウンターに立つと暖簾はお客さんの背中で膨らむ程でした。
(今は色々な規制によって是正されています)阪神百貨店の地下入り口通路
には、全国各県の土産物が幅一間、奥行き半間で何十軒も軒を連ねており、
仕事始まりは、シャッターを開けて、詰め込まれた什器と物産品を、
地下街通路にはみ出して陳列し、お店のおばさんがスツールに腰掛け、
国鉄電車から阪神電車に乗り継ぎ家路に向かうお父さんの家族への
出張土産の販売、ある時は現地で買い忘れたお土産、ある時は
アリバイ用のお土産調達に重宝していた様です。店仕舞いは、
奥行き90cmに陳列台と腰掛け、うず高く積み上げた物産品を
崩さない様にシャッターを閉めて営業終了。
これぞ浪速商人といった風情でした。
大坂船場生まれ船場育ちのこだわり
母は大坂船場産まれの船場育ちで、あらゆる事に、面子と為来り
(シキタリ)を重んじる人でした。母は結婚するまでは、
食料品は御用聞きが届けにきて、洋服やお使い物、寝具、
雑貨の類まで買い物は松坂屋の外商を利用する生活だったそうです。
1985年に16代目の伊藤次郎左衛門氏の死去後は
一切松坂屋を利用しなかった筋金入りの船場人で
子供心に不便で面倒な価値観だなと感じていた記憶があります。
商人として成功した多くの船場の人達は、商売のために隙間なく
利用される大阪の土地から、ゆったりと生活できる場所を、
大阪の目と鼻の先、阪神間に自然豊かで風光明媚な場所を求めます。
阪神間山手の生活立地としての発祥と発展
現在の夙川沿線から西宮ヨットハーバーのある香櫨園一帯と
阪急沿線六甲道、御影、今の芦屋山手、西宮苦楽園、甲陽園の
六甲山脈南麓が、船場企業人の多くが土地を求めた場所です。
芦屋も六麓荘町が有名ですが、奥池地区も普通の人は住めない
土地です、阪神間山手の多くの場所では震災前(阪神淡路大震災)
はお金があっても土地は売ってもらえないところでした。
美しい山林と大阪湾まで見渡す標高の高い土地、六甲山系から
(全国に知られる灘の清酒は、六甲山に降る雨が御影岩の地層
を透過して湧く水で造られ、西宮市浜手には白鶴、白鷹、大関
等の酒造メーカーの工場が軒を連ねています)
湧き出て湾に注ぐ多くの河川の河岸は松や桜が植樹され美しい
景観を創り出し六甲山に向かって続く急峻な傾斜に恐ろしいほど
高額な基礎工事を施し所狭しと住宅が建つ、現在も「山手」と
呼ばれて多くの阪神間の裕福層が暮らすこの一帯は、日常的に
別荘暮らしをイメージさせます。日々の生活で坂道を上り下りして
最寄の駅から電車で通勤する為、駅の大きさに比べてロータリー
が大きく設計されています。
この一帯から大阪中心部まで阪急電車であれば15分~30分程度、
阪急岡本駅、芦屋駅、夙川駅は多くの有力者が住むため
規模が小さく、利用者数もそれ程ではなかったのですが
必ず特急電車が停車する駅です。阪神間は、三路線の電鉄が
並行して走っています、南(浜手)阪神電鉄、中(繁華街)
JR神戸線、そして北(山手)はこの阪急電鉄です。
阪急文化の生みの親:小林一三翁
阪急電鉄と云うと、山梨県は韮崎市出身の小林一三
(1873年(明治6年)1月3日 – 1957年(昭和32年)
1月25日)小林一三は、裕福な商家「布屋」に生まれ
東京に出て三井銀行に入社、阪急電鉄だけでなく、
宝塚歌劇団や阪急東宝グループの創設者であり、茶人でもあった彼は
「逸翁」と呼ばれ、日本の私鉄経営モデルを作った偉人です。
1907年ごろ、箕面有馬電気軌道(阪急阪神ホールディングス前身)
の専務に就任し、手腕を発揮します。鉄道沿線に住宅地を開発し
当時は未だ珍しい住宅の割賦販売を行い成功します。
そこから私鉄経営に本腰を入れた小林一三は沿線に、動物園、
温泉施設そして長年の構想だった宝塚歌劇団を創り上げます。
後に阪急宝塚線はこの沿線を阪急グループの聖地と言わしめます。
これは、鉄道を利用する顧客を鉄道会社自ら作りだし、レジャーと
交通網を一つのビジネスモデルとした例です。
さらには多くの反対を押し切って「集客のあるところに暖簾は不要」
の考えの元、世界初のターミナルデパート「阪急百貨店」を設立し、
勢いに乗って大阪梅田・神戸間の鉄道路線構築に着手、その過程で
宝塚線での不動産デベロッパー経験を活かし、神戸線沿線の六甲山
山麓に高級住宅街を開発したのです、これが前段でお話した
「阪神間山手」になります。デパート・不動産開発においては全くの
素人だった逸翁は「素人だからこそ玄人では気づかない商機がわかる」
と云って、現在の京阪神間商圏を創り上げたのです。ちなみに東京の
私鉄企業は全て、この小林一三の手法から真似て開発発展して来ました。
唯一、今の東京急行電鉄(東京田園都市株式会社)の田園調布開発だけは
小林一三が日曜日のみに無給で経営を引き受け、後に五島慶太に引き継いだ
話は有名です。阪急電鉄の持つ思想と、東京の私鉄各社の持つ経営の考えの
根本的な違いは、「利益追求ではなく文化創造」この一言に尽きると思います。
私たち阪神間の人間は阪急電車を宝物の様に大切に利用し、他線が最寄駅でも、
わざわざ遠くの阪急電車を利用する理由がこの「文化創造」かもしれません。
小さい頃の娘も阪急電車はやわらかい乗り心地を堪能
物の価値と価格の乖離には厳しい阪神間
私の個人的な感想かもしれませんが、阪神間の人たちは「値ごろ感」にシビアです。
関東の人たちが大阪や神戸に来て飲食の美味しさ安さに驚く人が多いですが、
それは正に「値頃感」にあります、(観光客向けやチェーン店は除く)
例えば、私が中学校時代から通う三宮(神戸)には、三宮センタープラザと云う
結構ディープな雑居ビルがあります。センタープラザは昭和40年代に三宮駅前
開発によって出来たビルで、サンプラザ(三宮プラザ)三宮センタープラザ西館の
三つの区分所有ビルの連棟で成り立っています。私が中学校当時は、多種多様な
テナントが入居して、大いに賑わいました(過去)。震災と老朽化、そして高額な
管理費の為、閉店を余儀なくされた店舗に、秋葉原や中野ブロードウエイで
収益を上げるアニメや漫画の関連商品を売る企業が入り、人通りが復活し、
現在は飲食店を初め、趣味の店、占い、輸入食材、ディスカウントストアが
無秩序に展開営業しています。近年仕事の関係で30年ぶりに歩いて見たのですが
余りの変貌ぶりにたじろいでしまいました。昼食を取ろうと徘徊していると、
むき出しのカウンター席だけのカレーショップがあり、手っ取り早く食事を
済まそうと席についてメニューを見ると、ホテルオークラのシェフとカレールウ
を開発したと書かれていて、驚いたのですが、何せ店構え?がお世辞にも
綺麗とは云えず、場末感満載のカレー屋さんなので、思わずお店の主人に根ほり
葉ほり聞いた話なのですが、カレー屋さんをやりたくて始めたのですが、何処も
テナント料が高くて、御客さんにカレーを安く出したいから此処で営業しているとの事
ちなみにカツカレーで680円、ビーフカレー680円、味も王道のカレーでした。
お店のある、センタープラザ西館地下一階は、センタープラザの西の果てで
他の飲食店に交じって、得体のしれないお店も多く、きっとテナント料が一番
安い区画なのかもしれません。美味しさの基準は多種多様ですが、
物の値段は安いか・高いかでしかありません。関西では一番シビアな尺度です。
モノの価値を考えさせる阪神間の文化
「高くて美味しい」・「高くてお洒落」・「高くて珍しい」は相手にされないのが
浪速商圏です。これは住宅事情でも同じことです。阪急沿線や六甲山山麓に住む
「山手」の人々の多くは、緑豊かな景観に非日常を求め、遠くの避暑地を
手に入れるより、日常生活に別荘感覚を取り入れて、大阪や神戸の慢性的な渋滞
を嫌い電車で通勤するのです。京阪神のレジャー施設の殆んどは、私鉄沿線に
ある理由は先ほど申し上げた通りですが、豊かな自然と美しい街の景観も仕事で
疲れた心と身体を癒す処方箋ではないでしょうか。皆様のお時間のある時にでも
WEBで阪神間の不動産物件の価格と建物の仕様を見てみてください。きっと驚く
ほど、丁度良い価格です。
物件(土地建物)における「値ごろ感」は重要
別荘や田舎暮らし向けの建物も価格がとても大切です。私の住む八ヶ岳エリは、
近年需要と供給のバランスが崩れて、お世辞にもいいとは言えない物件を
高い価格で販売し購入してしまってから後悔される方が後を絶ちません、
私の周りにも移住してきて住まいの話になると「騙された」と憤る人がいます、
でも本当はその物件を見た時に思ったはずです、「この程度でこんなに
高いの!?」と、それが本当の気持ちのはずです。
次の内覧が入っている、物件を選り好みしている場合ではない、
等々焦らされても自分に納得できる「値ごろ感」「立地」「品質」を
妥協しないでください。 皆様の別荘ライフや田舎暮らしを考える時、
この阪神間の「山手文化」を参考にしてみては如何でしょうか。
長々とお付き合いありがとうございました!
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