ピンストライプのイチロー
米大リーグマリナーズのイチロー選手がヤンキースに電撃移籍をしました。
あまりにも突然のニュースに驚いたのもつかの間、既にユニフォームを来て試合に出場したのです。
打席に立つ前には、マリナーズファンからスタンディングオベーションで迎えられたそうです。
それにしても、アメリカはこういうことにはドライであると、いつも思います。
勝負の世界は感傷に浸っている暇などないのでしょう。
やるべきことをさっさとやるのがプロの姿勢であると言わんばかりです。
しかし、功労者に対して敬意を示すことは大衆の中で根付いているようです。
数々のスタンディングオベーションを見る度に、アメリカがいかに自由で平等な世界であるかということが分かります。
イチロー選手も、愛着のあるマリナーズのユニフォームを脱いで、そのマリナーズを相手に新たな戦いのスタートを切るのには、どれほどの葛藤や苦しみがあったことでしょうか。
移籍初戦の第1打席でヒットを打ち、つかさず盗塁を成功させたイチロー選手もあっぱれなものです。
ヤンキースと言えば、米大リーグでは名門中の名門です。
数々の記録を塗り替えたイチロー選手が最後に輝くには、これほど整えられた舞台はないことでしょう。
野球の神様がいるとしたならば、これこそ粋なはからいなのではないでしょうか。
野球人であれば誰もが憧れるピンストライプのユニフォーム。
イチロー選手もきっと似合うことでしょう。