運勢を下げる罠とは
悪党という言葉があります。
しかし何故なのか善党という言葉はありません。
悪は必ず徒党を組むのだそうです。
そういわれてみればそうなのかもしれません。
善悪とは違いますが、運勢のある人とない人も同じようなことがいえます。
うだつが上がらず低空飛行を続けるサラリーマンは、必ずといっていいほ退社後に居酒屋につるんでたむろするのです。
そこでは上司批判や組織批判に花が咲きます。
悲しきかなこれは出世競争に遅れを取ったサラリーマンの常なのでしょうか。
船井総研の会長であり、社長時代には当時42億円あった借入金を47億円の内部留保に変え、売上、利益、配当をすべて2倍にしたいう「小山政彦」さんは、けして居酒屋には近づかなかったといいます。
そこに行くと運勢を下げるからという理由です。
何故、運勢を下げるのか。
「銀座まるかん」の社長で連続長者番付で有名な「斉藤一人」さんの説では、陰で人の悪口を言う人は毒を出しているので、近づくとその毒を食らってしまうというのです。
さしずめ、居酒屋ではその毒とやらが渦巻いているのかもしれません。
組織に属すれば、不平や不満があるのは当たり前です。
優秀な人ほど粗が見えてしまい、そういう気持ちを持ちやすいものです。
しかしそこは「反面教師」に徹することです。
臥薪嘗胆でその気持ちを飲み込んで、自分が天下を取ったときに、組織改革や業務改善を断行するのです。
天下を取る人間は、黙々と一人で勉強し、我道を行くようなタイプの人が多い理由のひとつです。
逆に現在、運を下げている人は、いつから下がったのかを冷静に分析してみなくてはいけません。
意外と陰で人の悪口を言ったり、逆に聞いたりしたときからということが多いものなのです。
想定外
リーマンショックは100年に一度といわれました。
今回の震災は1000年に一度といわれています。
次は何が起こるというのでしょうか。
まさか、1万年に一度のことが起こるのかもしれません。
想定外という言葉が飛び交っています。
リーマンショックも想定外であったし、今回の震災のマグニチュード9も想定外、津波の高さも想定外、原発の問題も想定外。
すべてが「想定外」という言葉で片付けられてしまうのが恐ろしい。
これからは、想定外を想定しなければならないのでしょうか。
想定外のことが起こったときに頼りになるのは直感です。
想定外ですから当然、経験やマニュアルやセオリーなどは通用しないのです。
今回の震災でも、避難所に指定されていたところに避難したがゆえに被災してしまった人もいました。
とっさに高台や屋上に避難し、しっかりと手すりなどを握って離さなかった人たちが助かったというのです。
最後は直感を信じる。
だからこそ、日頃から自分の直感を磨く。
そのために学び続ける。
不透明な時代だからこそ、必要なことなのでしょう。
常に謙虚に学び続けたいと思います。
すべてにおいて時がある
リゾート物件や田舎暮らし物件を取り扱っていると、いくつか不思議なことにめぐり合うことがあります。
例えば、ホームページで広告掲載してからほとんど反響が無く、長時間経過してしまった物件があるとします。
そのような物件に、ある日突然にお問い合わせの電話が入るのです。
一本の電話を皮切りに、今まで反響が無かったことがまるで嘘のように、次々と問い合わせが入ることがあるのです。
集中するときは集中するという傾向があるようなのです。
そのような物件が実は一件や二件ではないのです。
まるであたかも売るときを予定していたかのようにです。
売るのに時があり、買うのにも時がある。
きっとその物件にとっての「旬」というものがあるのでしょう。
いわゆる「タイミング」というものがあるようなのです。
ここでひとつの落とし穴があるのです。
集中してお問い合わせがあった時にでも、申し合わせたかのように、ほぼ全員が売主の希望価格よりも少し安い金額を希望することが多いのです。
そのときに売主が欲を出して、これだけ問い合わせが多いのだから、希望金額で売れるだろうとたかをくくったりすると悲劇が訪れます。
その後、まるで今までの問い合わせが嘘であったかのように、ピタリと問い合わせがなくなるのです。
その信じられない現実に直面して、それから焦っても後の祭りです。
以前にお問い合わせいただいたお客様を掘り起こしても、既に別の物件を購入してしまったり、もう興味をなくしてしまっていたりするのです。
結局、値段を下げても反響がまったく無いという、以前の状態に戻ってしまうことになります。
買う方も同様のことが起こります。
決断を迷っていたら、翌週には売れてしまっていたということが多くあります。
なるほど、売れるのに時があり、買えるのにも時があるのでしょう。
時を見抜くこと。
人生において大事なことのひとつかもしれません。
孫正義さんの義援金100億円
ソフトバンク社長の孫正義さんが個人として、震災の義援金100億円を寄付するそうです。
ツイッターで「何故、孫さんは個人で義援金を寄付しないのですか。」というツイートに対して、「準備しています。近日中に発表します。」と答えていたのが気になっていました。
その答えが100億円です。
さらにソフトバンクを退職するまでの役員報酬を全額を毎年、寄付するというのです。
69歳まで役員を務めたとすると、その金額は18億円に上るそうです。
先日、九州の福岡で不動産売買に関わったのですが、実は孫正義さんの親族に関連する不動産でした。
そんなこともあってか、そして以前からも孫正義さんの経営手腕やその生き様に惚れ込み、著書を読んだり、その言動に注目したりしていたのです。
ですから、今回のサプライズには本当に感動しました。
ゴルフの石川遼選手が、今年の賞金の全額を寄付することを発表したときも感動しましたが、今回はその比ではありませんでした。
ここまで日本という国を愛し、そしてその愛をカタチに表した人がいたでしょうか。
創業者オーナーやそれに準ずる人が、今回、多額の義援金を送るケースが相次いでいます。
ユニクロの柳井さん、楽天の三木谷さん、ジャパネットたかたの高田さんなどです。
利他に生きる。
そんな心や志があったからこそ、事業で成功し財を築くことができたのでしょう。
そして、国家の危機に遭遇したときは、今回のように立ち上がるのです。
国を救うのは政治家ではなく経済人なのかもしれません。
そして、本当に大切なものは何かを、彼らが教えてくれるのだと思います。
未来への希望の一端を垣間見たような気がしました。
米大リーグが開幕しました
米大リーグが開幕しました。
今年はイチロー選手が前人未到の11年連続200本安打の記録に挑みます。
開幕戦はマルチ安打を記録し、幸先のいいスタートを切りました。
このイチロー選手は震災の義援金として1億円を寄付したそうです。
「やらなきゃいけないと思うことはいつも同じ」
「ただ、今年は、別の思いが入ってくる年でもある」
イチロー選手といえば、阪神大震災のとき、「がんばろうKOBE」を合言葉にリーグ優勝を果たし、被災者を励ましたことを思い出します。
きっと今年はそのとき以上に特別な思いを持って、米大リーグの公式戦を戦っていくことでしょう。
松井秀樹選手にも注目です。
今年はグリーンがチームカラーのアスレチックスに移籍。
元々、一番最初に憧れた球団であり、少年頃はその帽子をかぶっていたという話です。
やはり何か特別なもの感じ、期待してしまう私たちです、
松井選手といえば、何といってもチャンスに強いことで有名です。
ヤンキース時代のワールドシリーズ優勝とMVP受賞の記憶がよみがえります。
今年は必ず活躍して、被災者にも希望を与えてくれるに違いありません。
手首の骨折や膝の怪我というどん底から這い上がった松井選手だからこそ、その活躍が被災者を励まし勇気づけるに違いないと思うのです。
こんなときだからこそ、海の向こうで日本人選手が大活躍をし、被災者のみならず日本人全員に希望を与えくれることを期待します。
日本一のほら吹き男
「日本一のほら吹き男」
かなり昔のことになってしまいますが、日本が高度成長期のときに、植木等がさんが主演した人気映画のタイトルです。
サラリーマンがあらゆ困難を乗り越えて出世し、社内一の美人までお嫁にしてしまう成功物語です。
この男、ほらを吹きまくり、はったりをかましまくるのですが、それがことごとく実現していくという夢のようなストーリーなのです。
実は何を隠そうこの私、この映画の影響をかなり受けました。
同じシリーズで「日本一のゴマすり男」というのもありましたが、やはりそちらの方も強く印象に残っています。
おかげさまで、サラリーマン時代はいつも出世頭でしたし、出世街道をばく進しました。(笑い)
最近、楽天の三木谷さんの著書「成功のコンセプト」を読み直したのですが、この「日本一のほら吹き男」に触れている箇所があり、私と共通の認識であったことに驚きました。
私が感銘したのは次のようなところです。
植木等さんが扮する主人公は、どんな困難に出会っても、徹底的にプラス発想で絶対にめげない、落ち込まないのです。
そしてとにかく目の前の仕事に全力で取り組み、まるでゲームのように楽しむのです。
誰もが嫌がる部署に半ば左遷されても、単純でつまらない仕事を、まるで天職のように楽しみながら、一人で何日も徹夜して片付けてしまうのです。
適当にサボればいいという周りの誘惑には、まったく左右されないのです。
そのことが認められて出世していくのですが、見ていて痛快なのです。
敵も味方にしてしまうし、最悪を最善に変えてしまうという、その行動力や発想、そして明るさが成功の秘訣であることを教えてくれるのです。
大震災や原発で沈痛な日々が続きますが、被災者や現地で苦労する人々の気持ちにも配慮しながらも、こんなときだからこそ、明るく元気にプラス発想で頑張ることも必要なのでしょう。
「日本一のほら吹き男」
もう一度、観てみたい映画の一つです。
震災を契機に
震災を契機に人生を変えた人がいます。
楽天の社長である「三木谷浩史」さんがその人です。
阪神淡路大震災のときに、兵庫県明石市にある実家は難を逃れたものの、友人3人を失い、更に幼い頃に可愛がってくれた、最愛の叔父や叔母を亡くしてしまうという不幸に見舞われるのです。
そこで何百という遺体を目にしながら、三木谷さんは「死生観」を持つようになるのです。
人間はいつ死ぬかわからない。
人間の一生は余りにも短い。
ハーバードビジネススクールで学んだときに、世界中から集まったビジネスエリートの刺激を受けて、興銀の頭取になるという目標から起業するという目標に変えた三木谷さん。
震災は5年後というその起業の計画を2年後に早めた瞬間でもありました。
もし当初の予定通り5年後であったら、インターネットによるショッピングモールを核とする、今のようなビジネス展開にはならなかったに違いありません。
楽天の世界的な発展を見るときに、起業したときの、あのときのあのタイミングが、余りにも絶妙だったと思うからです。
今回の震災では楽天は3億円の義援金を提供しました。
これはトヨタやソニー、パナソニック、日立製作所、日本たばこ産業、武田薬品など日本を代表する企業と同じ額だそうです。
今回の震災では原発問題もあってか、日本はもう駄目だろうと危惧する人も多いと聞きます。
でも私は信じたい。
被災地である東北の地から必ずや、将来「楽天」を超えるような企業を率いて、日本を復興させ発展させてくれるリーダーが現れることを。
過去の栄光を捨てよ
「成功は一日で捨て去れ」
ユニクロ社長の柳井さんの著書のタイトルです。
なんとも過激なタイトルだと、出版された当時は思ったものでした。
注目されているプロ野球日本ハムの新人投手の斉藤祐樹選手。
少し前の話になりますが、オープン戦のウイニングボールの受け取りを辞退したというニュースを耳にしました。
非公式戦といえ、相手は天下の巨人軍。
普通であれば取っておきたいような記念球だと思います。
それに無関心だったというから、若いのにたいしたものだと思ってしまいました。
あるプロ野球評論家は、プロとしての資質を見たと言っていました。
思い出したのは、ロス五輪柔道金メダルの山下泰裕さんです。
過去は一切振り返らず、未来しか観ないという哲学に徹しています。
したがって数々のメダルやトロフィー、表彰状はまったく飾っていないというのです。
人間は下り坂にさしかかると過去の栄光にしがみつくようです。
時代の変化に取り残され、過去のやり方がまったく通用しなくなり、もがき苦しんでいるベテランが、過去の栄光を振りかざし、昔の武勇伝を語ることに酔いしれている姿はこっけいなものです。
しかしそういったシーンがいまだに繰り返されるのが、サラリーマン社会の常なのでしょうか。
少なくとも現在成功し、今後も成功し続ける人は違うのでしょう。
過去の栄光を捨て、過去の成功を捨て、昨日の自分を捨てることができる人。
その資質こそ、成功し続けるのに必要なものなのかもしれません。
経営者の俊敏な動き
今回の震災の直後から、何人かの経営者が俊敏な動きを見せました。
ユニクロの柳井さんは、個人で10億円の寄付をすると同時に、グループ社員から集めた4億円とヒートテックなどの衣料を7億円分を寄付したのです。
ジャパネットたかたの高田さんは、会社で5億円の義援金と充電済み充電式電池セット1万台を寄付し、さらに今日一日の売上金全部を寄付する宣言して、その日の営業に邁進したのでした。
楽天も即座に3億円を寄付することを決定しました。
ワタミ元会長の渡邉さんは、東京都知事選の運動を一旦、中止して仙台へ飛んだのです。
2リットルのミネラルウォーター1440本、野菜ジュース3600本、マスク1万枚を届けたのです。
運ぶ途中でツイッターで呼びかけたところ、途中のサービスエリアで水や救援物質などを届けてくれた方までいたそうです。
仙台では副知事と会談し、今後の支援活動を決定したそうです。
水と食料を確保して、トラックをピストンで走らせることを柱としての支援活動です。
決断力、そして行動力。
未曾有の不況の中でも、経営を切り盛りして事業を拡大してきた、時代を代表する経営者はやはり違います。
人々の役に立ちたいという「志」
彼らが先頭に立ち、必ずや被災地は復旧し、そして復興していくに違いありません。
これからはきっと有能な経営者が国を救う時代になるのでしょう。
民族大移動
大地震があったときのことです。
東京は建物の倒壊というものはほとんどありませんでした。
しかし、最大の被害はなんといっても、世界に誇れる便利な交通手段や通信手段が、一網打尽にされてしまったということです。
電車は地下鉄も含めてすべて止まってしまったのです。
車は大渋滞となり、まったく動かない。
歩くのより遅いくらいとなってしまったのです。
しかも携帯電話はおろか、固定電話ですらまったく通じない、まさしく役に立たないおもちゃのようになってしまったのです。
ですから唯一の交通手段、通信手段は歩いて移動することになってしまったのです。
弊社は品川区の第一京浜道路沿いに事務所があるのですが、多くの人はその道路をせっせと歩くことが、川崎や横浜方面に移動するのに一番簡単であり、また当時その方法しかなかったのです。
二階にある事務所の窓から見る光景は、ある意味、異常なものでした。
沢山の人間がひたすら移動し続けるのです。
それが終わらないのです。
まるで終わりのない、エンドレスのように感じるほどでした。
しかも小競り合いのようなトラブルがなく、誰かにリードされてそのルールの中で移動しているがごとくだったのです。
ちょうど、旧約聖書に出てくるイスラエルの民が、モーセに導かれて出エジプトをし、紅海を渡るがごとくといったらいいのでしょうか。
まさしく「民族大移動」
目的地まで何時間もかけて、時には道を譲り合いながら、また時には助け合いながら、ひたすら歩き続け移動する光景に、なんともいえない感動を覚えたのです。
そこに日本はまだ捨てたものではないという、かすかな希望の一端を垣間見たような気がしたのです。