ババ抜きというゲーム
トランプのゲームで「ババ抜き」は誰でも知っています。
最後にジョーカー、いわゆる「ババ」を掴んだ人が負けるいう、あのゲームです。
不動産をめぐり、関係者でこの「ババ抜き」のゲームが頻繁にされているのです。
相続税対策という名の下に、土地の持ち主は金融機関から多額の借金をして賃貸アパートを建てようとします。
金融機関と建設会社が協力して、相続税対策というセミナーとやらを開催して、彼らが言うところの相続税対策の王道とやらの、いわゆる借金して賃貸アパートを建てることを勧めるのです。
ゲームの参加者は、地主、金融機関、建設会社、そして節税をアドバイスするコンサルタントの面々です。
さて、このゲームで「ババ」を引き負けるのは誰でしょうか。
そうです、地主なのです。
30年ローンを組めば、最初の15年はほとんど金利になります。
賃貸アパートは15年後くらいからガタが来て、補修が必要になります。
お金がかかるうえに、入り手は減ります。
人は誰でも新しいアパートに入りたがるのです。
人口減少や高齢化社会が進み、これから猛烈な勢いで一戸建の空家が増えると予想される日本では、おそらく15年後にはアパートを借りるお金で戸建が借りれるようになることでしょう。
金利の支払いが終わっていよいよ元金を返す頃、修理費がかさむようになり、空室が目立つようになることは十分予想されます。
金融機関は既に金利で儲けを確保しており、建設会社も建てた瞬間には利益は回収していますし、家賃保証というトリックを使って地主を安心させていますが、保証して余りある利益を取っているわけですから、保証するのも当然のことでしょう。
その保証とやらも怪しいものです。
会社が倒産すれば、保証はただの絵に描いた餅になります。
それこそ倒産しないという保証はありませんし、リーマンや日航、ダイエーだってつぶれたではありませんか。
また、入居者が減る頃にちょうど保証が切れるようになっているのです。
いずれにしてもサラリーマンである銀行や建設会社の担当者は、30年後にはその会社にいないのです。
今の日本で30年後の社会を予想することはほぼ不可能です。
社会の仕組みや税金の税率から、土地の値段までどうなっているのかわからないのです。
いかに無責任な提案をしているかがわかるというものです。
誰が負けるかわかっている出来レースは、もういい加減にやめるべきでしょう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%90%E6%8A%9C%E3%81%8D
会社経営の難しさ
未曾有の大不況。
もうこの言葉には慣れてしまった感があります。
デフレが終わりそうで終わらない昨今。
価格破壊はどこまで進むのでしょうか。
大学生の就職内定率は過去最低のレベルになってしまいました。
円高や株安の不安は止まりません。
いつのまにか失われた10年は、失われた20年という言葉に代わってしまったようです。
平成21年度、日本企業の74.5%は赤字企業であり、13,306社が倒産しているというデーターがあります。
22年、23年はさらに増えるのではないかという懸念すらあるのです。
2005年の国税庁によれば会社の生存率は、5年後で15%、10年後で6.3%、20年後でなんと0.3%だというのです。
このデーターからすれば、企業は倒産することが当たり前であるとも言えます。
弊社「日本マウント」は今年が5年目です。
今年を乗り越えれば5年後の15%という企業の仲間入りを果たすことが出来るのです。
何て消極的なと思われるかもしれませんが、今の時代、まさに「一寸先は闇」なのです。
もう10年一昔と言っていた時代ではないのです。
時代の変化についていけなければ負けなのです。
そこそこ人も増えて大きくなってきた頃が一番危ないのです。
いずれにしても簡単ではないこの時代。
難しい舵取りを任せられてしまいました。
この難局をいかに乗り切るか。
これからが正念場です。
那須土地コレクター
以前にこのブログでも触れたことがありますが、弊社のお客様の中に「那須土地コレクター」と呼んで相応しい人がいます。
それも一人ではなく二人いるのです。
その名に相応しく、一人で十数か所を所有しています。
しかもいまだに買ったり売ったり買い換えたりの連続です。
横浜の高級住宅街「山手」に住むS先生はそのうちのひとり。
75歳には見えない背筋もピンとしたダンディな紳士です。
戦前、戦中、戦後と激動の時代を生き抜いてきた人生は、いかばかりだったでしょうか。
戦後すぐに税務署に勤務して優秀な成績を上げたそうです。
あまりにその追及が厳しかったそうで、苗字の前に鬼をつけて、「鬼○」と呼ばれたとか。
退職後はコンサルタントとして活躍されました。
弊社とのお付き合いはもうかれこれ3年位でしょうか。
売買希望のお客様を紹介してくださったり、ご自分で那須の土地を売ったり買ったりしていただきました。
月に1回は会って話をする交流が続いていますが、驚くことはその気持ちの若さです。
そして、その行動の速さです。
いまだ事業意欲が旺盛なことと、10年後のことも考えるような視野を持っているのです。
こういう人はきっと老いることもなく長生きするのでしょう。
「庭の手入れが出来なくなったら、横浜山手を売ってマンションに移るから、そのときはよろしくね」。
笑顔での一言がとても嬉しかったのです。
S先生、これからも元気で長生きしてください。
そして、これからも末永くよろしくお願いします。
口コミや紹介こそ営業の主流
現在私はマネジメントに集中するために特に積極的に営業行為は行っていません。
しかし、実に多くのお客様の紹介を受けるのです。
一球入魂ではありませんんが、お客様との最初の出会いを本当に大切にしたいと思っているのです。
偶然とは言いがたい、何かの縁があってのことだと思えて仕方がないのです。
お客様は数え切れないほどのたくさんの物件の中から選ぶわけです。
また同じように何社もある会社の中から一社を選ぶのです。
偶然なのかもしれませんし、たまたまなのかもしれませんが、私はそのようには考えたくないのです。
何十分の一や何百分の一、あるいは何千分の一の確率で出会った貴重な出会いと考えられるのではないでしょうか。
そう考えると、出会いというのはひとつの奇跡ではないかとさえ思ってしまいます。
以前に天職発想と題して書いたブログでも触れましたが、
「私はこのお客様に会うために生まれてきた」と思うことにしています。
何て大胆な発想だと思いませんか。
しかし、そこまでして真心を込めて接することが出来るとすれば、きっと相手の心にも何かしら余韻が残ったり、記憶に残ったりするものなのでしょう。
少しずつですが確実に紹介客が増えているのです。
お客様との出会いはきっと例外なく運命の出会いなのでしょう。
これからも、そんな出会いを重ねていきたいと思います。
土地売却は隣地から
ある地方都市で土地の売却依頼を受けました。
弊社「日本マウント」は、関東甲信地方のリゾート物件や田舎暮らし物件が専門ですので、首都圏の土地以外は通常であれば扱いません。
しかし、今回の地方都市の土地に関しては、知り合いからのご紹介案件だったこともあって、特別に取り組むこととしたのです。
この土地に関しては、かなりの広さがあったので、個人で購入することはまず無理だろうということで、建売業者などにターゲットを絞って買主を探しました。
何社か手を上げてくださり、金額交渉など重ねた結果、大分煮詰まってきたので境界の確認のため隣地の人に声をかけてご登場いただいたわけです。
そうしたところ、隣地の一人が全部は買いきれないから半分欲しいという話がでたそうです。
切り売りするつもりはないので、一旦、業者が買い取った後で購入したらいかがでしょうかと提案しようとしたときに、別の隣地の方がもう半分を欲しいという話がでたとのこと。
あっという間に業者が買い取る金額より高く買う購入先が決まってしまったのです。
土地の売却先は、まず隣地にあたるのが鉄則です。
古家が建っていたときには買わないと言った隣地の方が、その古家を解体して整地したときに、やっぱり欲しいと言ってきたこともありました。
やはり鉄則やセオリーは大事ですね。
それに縛られてしまうのは問題でしょうが、長い年月をかけて築き上げられてきたことものは、どんな時代になっても色あせることはないのです。
土地の売却先はまず隣地から。
今回、嫌と言うほど認識されたことでした。
MaGaRi
「MaGaRi」というサイトが注目されているそうです。
このサイトは不動産物件の紹介サイトなのです。
ではどんな物件を紹介しているのでしょうか。
MaGaRiはそのまま読むと、間借りとなります。
そうです、間借り物件のみを紹介しているサイトなのです。
それが大人気というから驚きです。
まさにニッチ市場です。
専門性もここまできたのです。
そして時代を感じます。
間借りとは、例えばあるパン屋さんが営業時間終了後に、店内をワイン教室やカフェ、料理教室として1時間幾らと決めて貸し出す、といったものです。
いわば、時間貸し。
貸す方は臨時収入が得られ、借りる方はコストを安く抑えられるわけですから、双方にメリットがあるのです。
不況が長く続く昨今では、これから益々注目を浴びるサービスになる予感です。
この間借りには意外なメリットがあるようなのです。
このサイトの運営者によれば、間借りにより人や情報の交流が新たなアイデンティティを確立したり、他社とのコラボが生まれたりすることもあるとか。
顔と顔との会わせることでそこに思わぬ化学反応が生まれ、会社の価値や魅力を高める効果も期待されるらしのです。
いずれにしても予想もしなかった間借り専用サイト。
ビジネスは変わります。
多くの人々の協力
不動産を売買するときには、私たち不動産業者のみならず、多くの専門業者のお力を借りることになります。
新しい所有者に登記するのには、当然、司法書士の方のお力が必要になります。
土地を実測するとか、境界杭を復元するとか、農地を転用するなどのときは、土地家屋調査士の方が活躍します。
建物を取り壊して滅失登記をしたり、増築した部分が未登記だったので登記したいなどというときも、この土地家屋調査士の役割になります。
不要な建物を解体するときは、解体業者。
リフォームしたり、増築したりしたいときは建築会社。
設備の不具合を調整したいときは設備会社。
シロアリを調査したり駆除したり予防したりするときはシロアリ駆除の業者。
金融機関の融資を受けて購入するときは、通常であれば必ず火災保険に入らなければなりませんから、損害保険会社の代理店の出番です。
該当物件の所有者がまだ亡くなっている人の名前になっており、相続登記が必要な場合もあります。
そんなときは、行政書士の方が活躍したりします。
相続税対策で売りたいうんぬんというときは税理士。
境界でもめたり、相続でもめたりしたときは弁護士。
不要な家具を処分して引き渡さなければならないときには、リサイクルショップの方が活躍したこともありました。
井戸を掘らなければならないときに井戸掘削業者が登場したときもありました。
マンションや別荘管理地にある別荘などは、管理会社や管理組合とのお付き合いが始まるのです。
スムーズに売買したり、物件やその周辺の正確な情報を得るためには、行政とも交渉することもあるわけです。
ひとつの不動産を売買するのには、本当にたくさんの人々の協力が必要であり、弊社のような仲介業者は、まさに人間関係の達人にならなければならないのです。
責任ある仕事であることを自覚して、頑張りたいと思います。
つかの間の涼しさか
猛暑が続いた日々も少し一休みなのか、涼しい日々が続きました。
記録ずくめの暑さだっただけにほっとしていますが、それもつかの間、また今日から暑さが戻るという予想です。
当たり前だと思っていたことは、その当たり前が崩れるときにありがたみを感じます。
日頃からその当たり前のことに感謝しなければならないのでしょうが、悲しきかな人間はそのように感じることはなかなか出来ないようです。
考えてみれば世界には一食を食べることができずに餓死している人々がまだたくさんいるのです。
治安が悪く、絶えず身の危険にさらされている国や地域もあるわけです。
日本でも時代によっては、食べるのが困難な時代や戦争で殺されたり殺したりしなければならなかった時代もあったわけです。
私たちの悩みは、ある意味、贅沢な悩みなのかもしれません。
今の悩みから少し離れて、しばし他人のことに想いを寄せてみてもいいのかもしれません。
時代を遡ってあの時代の苦悩を想像してみることもときには必要でしょう。
ほんの小さな幸せに感謝すること。
当たり前であった日常に感謝すること。
どうやら忘れかけていた大切なことに気がついたようです。
多くの先人たちの犠牲の上に、今の時代、今の私たちがあるのです。
ふとそんなこと感じた、涼しい朝のひと時でした。
ロシア人のお客様
弊社「日本マウント」は、以前にアメリカ人で日本の大学に勤務するお客様に中古住宅は販売したことがあります。
その後もトルコ人で日本企業に勤務するお客様やアメリカ在住で日本に移住する予定のお客様、アジア人の数多くのお客様にも別荘や田舎暮らし向きの中古住宅を販売してきました。
そして、いよいよロシア人がお客様となりつつあります。
ロシア語でのやり取りといきたいところですが、英語で対応させていただいています。
このお客様の特徴は、どこの場所に欲しいいかということがまだ定まっていないのです。
関東甲信静岡地方でどこがいいのかとアドバイスを求めている段階です。
弊社は任地ごと担当者が決まっていますので、各担当者が入れ替わり立ち替わり、その場所のセールスポイントを説明したりしています。
関東甲信静岡地方のリゾート地から自分に一番合った物件を選びたいというお客様には、弊社の商品ラインナップから選ぶのが一番良かったのでしょう。
時間をかけていろいろ吟味して決めたいというお客様の要望にもお応えできそうです。
弊社はけして押し売りをしない、しつこい営業をしないという、いわゆる「お客様第一主義」を貫いているからです。
そして、世界に向けて情報を発信することも心がけています。
ホームページも英語や中国語対応になっているのです。
外国人のお客様大歓迎です。
ぜひ一度、お気軽にお尋ねください。
裁判
先日、あるお客様との裁判が終わりました。
和解して、ある程度の和解金をお支払いしたのですが、やはり後味の悪さが残りました。
売主がサービスである程度リフォームして引き渡すという約束が果たされなかったため、仲介に入った弊社が自腹を切って果たされなかった約束のいわゆる不足分を補填してきたのですが、そのお客様の要求が止まらなかったのです。
終わりのない要求のように思えて、流石に「お客様志向」にも限界があり、裁判で争うことになってしまったのです。
弊社にも説明不足等の少なからず過失があったことを認めて、裁判長の和解勧告に応じることにしました。
こちらに有利な判決が見えていたのですが、相手が上告することが予想されたため、無駄なお金や時間を浪費することよりも、今回の件は高い授業料として受け止めて、今後の教訓にしようと思ったのです。
起こってしまったことは元には戻りません。
今後、二度と同じ轍を踏まないことです。
そして、何事も勉強です。
今回の経験を必ずこれからの未来に生かすのです。
弊社のお客様第一主義は変わりません。
利他を実践することも同じです。
二度とこのような後味が悪いことは繰り返したくないと思いました。
すべてはお客様のために。