人間力
ライフネット生命の出口社長の講演会での出来事です。
質疑応答の時間がありました。
ある出席者が「ライフネット生命の弱みは何ですか」という質問をしたのです。
少し、ドキッとする質問でした。
強みは誰にでも分かります。
インターネットに特化していることや仕組みが優れているところ、そしてシンプルなところ。
その結果、圧倒的な価格優位に立ち、ナンバーワンの支持を獲得したのです。
自社の弱みを公表することは誰でも抵抗があるでしょう。
しかし、出口社長は笑顔を絶やすことなく平然とこう言ってのけたのです。
最終的には機械は絶対に人間に勝てない。
どんなにインターネットを駆使して優れた仕組みを創っても、最後の最後には人間力が物を言う。
その人間力が弱みであることを自覚しているので、会社のロゴを人間の顔にした。
常に自覚し、その人間力を養うために。
ライフネット生命の優れたシステムや仕組み、そのマーケティングは大手生保に直ぐにでも模倣されると読んでいるわけです。
模倣されてもいいと。
その模倣されるまでの時間が勝負だと言うのです。
その間に成長し、文字通り人間力を向上させ、次の一手を考えられるか否か。
それができなければ、ライフネット生命はなくなっても構わないと言うのです。
最後は人間力。
これは営業の、そして経営の真髄なのかもしれません。