ある売却依頼の不思議
弊社「日本マウント」に、ある土地の売却依頼がありました。
弊社のお客様に購入の打診をしたところ、金額が折り合えばオーケーという返事を頂きました。
依頼主に連絡したところ、話がうまくまとまりそうになったので、コンピューターにより、全部事項証明書という権利関係を表す、昔でいうところの登記簿謄本に当たるものを取得しました。
そうしたところ問題がひとつ。
所有者が2人の共有となっていたのです。
早速、売却依頼者に連絡したところ、共同所有になっていることは知っていたが、一度も会ったことがないというのです。
自分単独では売れませんかという質問だったので、売れませんとお答えしました。
乗りかかった船だと思って、共有者のもう一人に連絡を取ったところ、その土地が共同所有という自覚がまったくなかったのです。
せっかく買い手がいることだから、この際、足並みを揃えて売りませんかとお誘いしたところ、地元の専門家に任せているからいいですという返事。
その地元の専門家とやらは、いったいどうしているのでしょうか。
普通であれば、その専門家といわれる業者が良心的であれば、共同所有であること、もう一人の同意がなければ売れないことなどを説明しているはずであると思ってしまうのです。
そもそも赤の他人と共同で所有しているということ事態が、どちらかが騙されて購入された可能性があるわけです。
今の所有者が亡くなってしまえば相続が発生し、おそらく共有者が同意して売却することは、ほぼ不可能になってしまうことでしょう。
リゾート地にはこのような問題がある土地が多いのかもしれません。
ぜひ、親身になって売却に協力してくれる会社を選んで、あまり欲をかかずに早く売却すことをお勧めします。