過去の栄光を捨てよ
「成功は一日で捨て去れ」
ユニクロ社長の柳井さんの著書のタイトルです。
なんとも過激なタイトルだと、出版された当時は思ったものでした。
注目されているプロ野球日本ハムの新人投手の斉藤祐樹選手。
少し前の話になりますが、オープン戦のウイニングボールの受け取りを辞退したというニュースを耳にしました。
非公式戦といえ、相手は天下の巨人軍。
普通であれば取っておきたいような記念球だと思います。
それに無関心だったというから、若いのにたいしたものだと思ってしまいました。
あるプロ野球評論家は、プロとしての資質を見たと言っていました。
思い出したのは、ロス五輪柔道金メダルの山下泰裕さんです。
過去は一切振り返らず、未来しか観ないという哲学に徹しています。
したがって数々のメダルやトロフィー、表彰状はまったく飾っていないというのです。
人間は下り坂にさしかかると過去の栄光にしがみつくようです。
時代の変化に取り残され、過去のやり方がまったく通用しなくなり、もがき苦しんでいるベテランが、過去の栄光を振りかざし、昔の武勇伝を語ることに酔いしれている姿はこっけいなものです。
しかしそういったシーンがいまだに繰り返されるのが、サラリーマン社会の常なのでしょうか。
少なくとも現在成功し、今後も成功し続ける人は違うのでしょう。
過去の栄光を捨て、過去の成功を捨て、昨日の自分を捨てることができる人。
その資質こそ、成功し続けるのに必要なものなのかもしれません。