不動産の未来を考える
不動産の価値を計る尺度に「時間地価」というものがあります。
たぶん非公式なものでしょうけど、特に首都圏で働く人にとっては興味深い考え方です。
これは自分の年収から逆算して自分の時給を割り出します。
さらに生涯通勤時間に時給を乗じてその価値を割り出すのです。
例えば時給2000円の人が3時間の通勤時間で年間250日あと20年働くとすると、およそ2000円×3時間×250日×20年=3000万円となります。
したがってこの通勤に3時間かかる場所の物件を購入しようとすると、3000万円高い買い物をすることになるという価値観なのです。
この手法によると、夫婦それぞれの職場と自宅を結ぶ三角形が小さくなる選択こそベストだということになります。
そうなると首都圏でいえば、かなりの人の住所がJR山手線の中になっていくということになります。
この流れはもう押し戻せないといわれているのです。
時間地価ということを考えて、さらに次の転売のことを考えると、必然的に都心に近い、駅に近い物件がより価値があるということになります。
さらに高齢化や人口減少、少子化が進み、結婚しない人たちが増えていくことになると、やはり郊外の家が続々と空家となりその地価が下がることが当然、予想されるのです。
「不動産絶望未来」を書いた「アエラ」編集部記者の「山下努」氏によると、「埼玉大変、千葉心配」という傾向になっていくそうです。
そして「動物園都市」の苦戦が目立つとか。
熊谷、鳩ヶ谷、鳩山、牛久といった動物の名が付く郊外のことです。
新地名で「野、丘、台」と付くところも要注意だそうです。
元原野、山林、丘陵だった新開発地の証拠だそうです。
坂道が多く、高齢者にはきついからだとか。
そこでこれからは賃貸の方が有利だとおっしゃるのですが、果たしてどうでしょうか?
私の提案は首都圏は賃貸で、田舎に週末田舎暮らしや退職後のセカンドライフ用に一戸建てを購入するというものです。
夏用と冬用の二つ持つとか、飽きたら買い換えるとかもいいでしょう。
弊社「日本マウント」は今後、田舎暮らし向き物件や中古別荘が流通する市場をしっかり創っていく所存です。