人生観を教える
プロ野球のヤクルト、阪神、楽天の三球団で監督をした「野村克也」監督の指導は、毎日の監督ミーティングが独特であることで有名でした。
他の監督と決定的に違う一点があるというのです。
それは何か?
その決定的な違いとは、ミーティングの大部分は「人生観」を教えることに割かれているということなのです。
これが他の監督との決定的に違うことだそうです。
「何のために生きるのか」「何故、生きるのか」
毎日、同じことを語り続けたそうなのです。
私はこの話を聞いて、もう一人のある指導者の事を思い出しました。
往年の天才マラソンランナー「瀬古利彦」選手を育てた、故中村監督のことです。
瀬古選手が早稲田大学に入学したとき、そのランニングフォームを見て、中距離ランナーからマラソンランナーへの転向を勧め、その後、親のような立場で情熱を持って指導したのが中村監督でした。
この中村監督の指導が野村監督の指導と同じなのです。
練習の前のミーティングでやはり「人生観」を語り続けたそうです。
「何のために走るのか」「何故、走るのか」
より本質的な根本的なことを徹底的に教えたというのです。
そして考えさせたというのです。
野村監督も中村監督も名伯楽です。
今や経営の世界も同じでしょう。
「何のために働くのか」「何故、働くのか」
人生観を語り、教えることができる者こそ、真の経営者となれる時代なのかもしれません。
私は日々勉強、そして実践あるのみです。