町の再生
日経新聞のコラムに載っていたある町の再生の話です。
それは宿場町として栄えた栃木県鹿沼市の旧中心街にちょっと変わった路地があるというのです。
道を挟んで民家を改装したカフェや料理店があり、毎月、雑貨や菓子などの出店が並ぶ市が立つそうです。
常連が遠くから訪れて、行列をつくるほどのにぎわいだとか。
この街は郊外に大きな商業施設が増え中心部が寂れたのです。
今やどこの地方都市も例外なくこの傾向が顕著になっているのです。
帰郷した一人の若者が、生まれ育った路地を起点に町の再興を夢見たのです。
このような物語はどこでも同じで、志のある一人の人間の夢からスタートするのです。
ここではまず空家を転用しカフェを開いたのです。
就職難もあって、起業希望の若者が集まってきたというのです。
準備と手ほどきを兼ね、5年前に毎月の市を始めたとか。
ここでまず顧客をつかみ、開業につなげる青写真を描いたのです。
古い建物、路地、農業用水などは、車社会である地方都市では逆に面白がられ路地からあふれた人が町を歩くようになったというのです。
その後、町のなかに菓子や古着などを売る店ができ、さらに散策する人が増える流れになったのです。
これから注目されるのが、新たなハコモノではなく、いまあるものを生かした町おこしです。
しかもこの鹿沼のように若い世代による町の再生です。
若者による再創造の偉業。
未来への期待を感じる嬉しい物語です。