読書の秋
まだまだ残暑が続きますが、秋の気配が間近に迫っている昨今です。
食欲の秋、芸術の秋と言いますが、なんといっても「読書の秋」という言葉が一番しっくりきます。
私はもう50歳を過ぎて、人生も後半戦となっているわけですが、過去を振り返ったときの唯一の悔いは、読書量が圧倒的に足りなかったということです。
高校卒業までは、学校の課題図書などもほとんど読まず、勉強もろくにしないでスポーツに遊びに明け暮れていました。
大学時代に読書に目覚めたのですが、それもつかの間、社会人になってからはまた元の木阿弥となってしまいました。
その後に仕事柄、管理職に就くようになってから、読書がいかに大切かに突然目覚めたのです。
ちょうどその頃、自宅にあったテレビが壊れてしまい、本を読まざるを得ない環境に置かれたことも功を奏したのかもしれません。
しかし、時既に遅しとはこういうことを言うのでしょうか。
まさしく、痛恨の極みといった心境です。
経営者となって、同じ経営者という立場の人とお会いし会話をする度に、自分の知識量の少なさ、教養のなさに愕然とするのです。
すべては読書量の差が原因であることを最近になってようやくわかったのです。
成功した名のある経営者の中には、「私は読書が嫌いだ」とか「本など読んだことがない」などという発言を真に受けていたことが恥ずかしい限りです。
彼らの言うところの「本は嫌いだ」という表現は、プロ野球で3度の3冠王を取った落合選手が練習嫌いとして有名だったのと同じようなことであって、実は落合選手が陰では一番練習していたことは衆知の事実なのです。
私が思う限り、おそらく読書嫌いで成功した人は誰一人としていないのです。
印象的なのは、ワタミの渡邉美樹さんが大好きな野球を犠牲にして、将来、社長になるという目的のために、高校時代に読書に没頭したことです。
また、ソフトバンクの孫正義さんが、長期入院したときに、かの有名な「孫の二乗の法則」を編み出すために、およそ4000冊もの本を読破したという話です。
遅ればせながら、今頃になって読書に励んでいる私ですが、最近は歴史小説なども読むようにしています。
小泉元首相が絶賛したという「信長の棺」を書いた加藤廣さんの本能寺3部作や司馬遼太郎さんのまだ読んでいない本などです。
読書の秋。
今から名著との出会いが楽しみです。
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